私の実家は数年前に新しく建てられました。そこには家を出た私以外に、弟と母親が住んでいます。これは弟の話なのですが、弟はその家を建てる時に内装の色をどうするのか悩んでいました。弟は清潔好きの割にヘビースモーカーで、壁紙が白の場合だと壁が黄色く変色してしまうので、それをとても嫌っていました。そして最終的に下した決断が、壁紙の色を黒にすることでした。私も母親も強く反対しましたが、本人は聞く耳を持ちません。
それから家は建てられ、弟の部屋は360度と上を見ても真っ黒です。床だけが唯一フローリングのため木目でした。第一印象は、まず落ち着きません。まるで暗黒空間にでも入ったような気分です。しかも間接照明が大好きなので、その暗い部屋から薄暗い明かりが煌々と妖美に光っています。


家が建てられて1年が経ったころ、弟に部屋がどうなっているのか聞くと白系に貼り直したと言っていました。理由を聞くとタバコのヤニは目立たなくて良かったそうなのですが、幽霊の通り道になってしまったらしく不気味な現象が次々に起こってしまったそうなのです。
私は個人的にあまり幽霊の類は信じていないのですが、その話を聞く限り、貼り直すためにわざわざ高い内装費まで払っているわけですから真実味がありました。もちろんそれ以降は平気なんだそうです。
壁紙の色をどうするのか考えている方はこの話を参考にしてみて下さい。